続・竹林の愚人 2013年01月

古代の神社と祭り


古代の神社と祭り (歴史文化ライブラリー)古代の神社と祭り (歴史文化ライブラリー)
(2001/01)
三宅 和朗

Amazonを見る

延暦23年(804)撰進の『皇大神宮儀式帳』『止由気宮儀式帳』によると、伊勢神宮は内宮と外宮、それに両宮系列下の別宮.摂社.末社の3ランクの神社群から構成されていた。
両宮儀式帳には各社殿の建物の寸法が明記されており、内・外宮とも別宮から摂社の順で建物が小さくなっていく。
とくに内宮の摂社は間口2m弱・奥行1.5m・高さ1.7m程度という小さな神殿で、外宮の摂社はそれよりもさらに一回り小さかった。

基層信仰では、神は自然界に常住し、人里を定期的に来訪するだけであった。
祭りのたびに神は新設された仮設の神殿に迎えられ、神威はよみがえった。
神社が常設の神殿をもつようになったのは7世紀後半からであったと思われる。
天武10年(681)正月に畿内及び諸国の神社の修造命令を出している。
国家側の意図として、神々の支配・統制のために神を神殿に封じ込める政策であったといえよう。
一方、在地の側でも、国家の援助を得て、赤く塗られた神殿をもつことは、その神社を奉斎している在地首長や村落首長にとっても自己の地位を高めるのに役立ったであろう。
もっとも、常設の神殿が在地社会で簡単に受け入れられたとも考えがたく、7、8世紀に限っても、国家による神殿造営命令がたびたび出されていた。

いったん、常設の神殿が造営され、そこに神が常住するようになると、神威の衰退を招く。
国家のさまざまな祈願に答えさせるためには、神威の活性化が必要で、それが国家による神殿の修理だったのだろ。
『皇大神宮儀式帳』によると、摂社25社のうち、神殿のない滝祭神社を除き、6社は内宮・別宮と同様に「造宮使」による造営、残りは「破壊の時に随ひ、国郡司、正税を以て修造すること件の如し」とある。
『止由気宮儀式帳』に、摂社16社のうち、3社が外宮・別宮と同じく「造宮使」による造営、残りの13社は「国、料を宛て奉り、祝に造り奉らしむ」とあるのも、内宮の場合と同様、正税による修造であろう。
国家は、神社の破壊が神威の衰退を表わすものとして忌避したのである。
内・外宮と別宮の方は、20年に1度、定期的に造営され、その際、装束や神財物も一新された。
すでに自然界との往来を絶ちきっている神は東西に設定された敷地を20年に一度、往復するだけになった。

このように、常設の神殿の成立は王権や国家の祭りの対象となる神宮、官社からはじまったのであって、在地社会で仮設の神殿から常設の神殿へと自然に推移したわけではなかったと思われる。

神階は、初見する8世紀中ごろ以降は官社に限って与えられていたのが、9世紀中葉を境に非官社にも及ぶようになり、極めて広範囲の神々にまで波及した。
10世紀中ごろから後半になると、神階社制は各国の国司が独自に国内の神々に神階を授ける体制に転換してき、各国の一宮を中心に大神殿が修造されるようになった。

テーマ:読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2013/01/31(木) 07:00:21|
  2. BOOK
  3. | コメント:1

国会図書館の蔵書、無料配信へ

赤田康和、木村尚貴 「国会図書館の蔵書、無料配信へ 企業と提携、電子書籍化」 朝日新聞(2013年1月29日)
国立国会図書館の蔵書を電子書籍にして配信する実験が2月1日、始まる。
文化庁が呼びかけ、紀伊国屋書店や大日本印刷グループが参加する。
同館が蔵書をスキャンして作った画像データを、民間企業が電子書籍に変換して活用する初めての例となる。

国立国会図書館のスキャンは今流行の「自炊」という買ってきた本を裁断してスキャナーで読み取るものと異なり、原本を傷つけない「デジタルアーカイブ」です。
情報工学の長尾真氏が京都大学教授時代に電子図書館構想を発表。
2007年に国立国会図書館長に就任して、2009年度予算127億円でデジタルアーカイブ事業「大規模デジタル化事業」を実施し、約210万冊の資料をデジタル化したものです。
machine.jpg
アサヒカメラ(2011年10月号)によると、採用されたのは、Atizイノベーション社のBookDrive Nというシステムです。
2010年9月から2011年3月まで24時間昼夜3交代で100台のデジタルカメラで撮影されたとあります。

V字型の撮影台に本を載せて、同型の透明パネルで本を抑えて、直角方向に据えたデジタルカメラで撮影するというもの。
ページめくりは手作業ですから、大変な作業ですが、本を傷つけず、確実な方法でもありますね。
コピーする場合でも見開きにして押し付けると背表紙を傷つけますから、このV字台はなかなか良いアイデアですね。

京都大学総合博物館では「ウフィツィ・ヴァーチャル・ミュージアム」を3月17日まで展示しています。
これはフィレンツェのウフィツィ美術館所蔵の傑作を超高精細デジタル化技術によって実現するヴァーチャル・ミュージアム。
日立製作所のDigital Imaging Systemsで、デジタルカメラで撮影した画像を元に複製画やデジタル・アーカイブとして活用するもの。
これにより、いつでもどこでも貴重な絵画を鑑賞できることができるようになります。
kakudai.jpg
ガラス越しにオペラグラスで目を凝らして、ようやく筆のタッチが見えていたのが、拡大することで簡単にできるのですから素晴らしいですね。

デジタル技術の発展で、原本なり原画はそのふさわしい場に保管して後世に伝え、コピーを手近に利用することが技術的に可能になりました。
法を整えて、自宅のパソコンでも多くのモノが鑑賞できるようになれば良いですね。
今回の国会図書館の試みはその第一歩です。

テーマ:図書館 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2013/01/30(水) 08:22:35|
  2. NEWS
  3. | コメント:0

知恩寺

知恩寺
知恩寺(ちおんじ) 京都市左京区田中門前町103
浄土宗大本山 長徳山 功徳院  法然上人二十五霊跡第22番札所
百万遍知恩寺(ひゃくまんべんちおんじ)
長徳山功徳院と号し、浄土宗八総大本山の1つである。
もと加茂社(上賀茂神社と下鴨神社の総称)の社頭とされた今出川の北(今の相国寺の辺り)に賀茂の河原屋と呼ばれる草庵があり、賀茂宮司の懇願により法然上人もこの庵に止宿し、布教の地とした。
上人の死後、勢観房源智上人が尊師を敬慕し、その地に御影堂を建て功徳院智恩寺と名付けたのが当寺の起こりで、賀茂社の神宮寺としての起源を持つ。
元弘元年(1331)、疫病が流行した際、第8世の善阿上人が御所にこもり、7日がかりで百万遍の念仏を唱えて疫病を退散させたので、後醍醐天皇から「百万遍」の寺号を賜った。その後、各地を転々とし、寛文元年(1661)にこの地に移った。
本堂には、本尊として法然上人43才の頃の姿を現したと伝える木像を安置し、その東南の御堂には釈迦如来座像を、西方の阿弥陀堂(念仏堂)には阿弥陀如来立像をそれぞれ祀る。
重要文化財の顔輝筆「蝦蟇鉄拐図」をはじめ、多くの寺宝を所蔵し、墓地には法然上人や源智上人の廟、画家土佐光起の墓などがある。     京都市

知恩寺
御影堂 本尊;阿弥陀如来
堂内には百万遍念仏で回す千八百顆の大念珠が飾られています。

知恩寺
阿弥陀堂

知恩寺
釈迦堂

阿弥陀経石碑
阿弥陀経石碑
宗像大社の阿弥陀経石の模刻。

知恩寺
勢至堂

知恩寺
鐘楼

知恩寺
稲荷社

知恩寺
鴨大神宮

知恩寺
百萬辨財天

圓光大師御廟
念字門

圓光大師御廟
御開山圓光大師(法然上人)御廟

鳥居元忠の墓
鳥居彦右衛門尉元忠主の墓
鳥居 元忠(とりい もとただ・1539-1600) 徳川家康の忠臣。

知恩寺
『都名所図会』
長徳山知恩寺百万遍 は浄土鎮西四ケの一本寺なり。古は加茂の神宮寺にして、慈覚大師の草創なり。
法然上人鴨下上を尊信ありて感応を得給ひ、一宗を弘通し給へり。またある時、鴨皇大神宮懇望ありて、末世衆生のため一枚起請を書かしめ給ふ。
これより当寺を改めて念仏の道場とし、徒弟勢親房源智上人に附属し給ふ。源智上人は当寺の二世にして、備中守師盛の男なり。無双の智者といひ伝ふ。 
後醍醐天皇の御宇に日本大いに疫癘流行て死するもの数しらず。帝これを憐み給ひて諸の祈祷ありといへども更に験なし。
時に当寺の八世善阿上人に勅命ありてこれを祈らせ給ふ。善阿参内して更に余行なく、一七日の間念仏すること一百万遍なり。疫病忽ちに退いて天下安堵す。この時、修する所の大珠数今にあり。
帝大いに叡感ありて号を百万遍と賜はる。この時弘法大師の筆跡利剣の大名号を賜ふ。当寺の什宝なり。 
本堂には元祖大師の像を安置す。本師堂の釈迦如来は慈覚大師の作なり。鎮守は鴨大神宮なり。毎歳葵祭には当寺に於ても法楽の神事を執行あるなり。
堂前の石碑は、建久年中に小松内府重盛宋朝へ黄金を渡さる。その志に感じて襄陽の竜興寺より石刻の阿弥陀経を賜はる。已下二十一字の増字はこの石経を濫觴とす。

テーマ:京都 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/01/29(火) 07:15:43|
  2. Shrines
  3. | コメント:0

関西日仏学館

関西日仏学館
関西日仏学館(かんさいにちふつがっかん) 京都市左京区吉田泉殿町8
1927年に木造2階建てで開館し、現建物は1936年のもの。2003年改修。
レイモン・メストラレ、木子七郎の設計。鉄筋コンクリート造地上3階地下1階建。
国登録有形文化財(平成10年4月21日指定)

関西日仏学館

関西日仏学館
仏人列翁就理氏遺愛碑  
レオン・ジュリー(Léon Dury・1822-1891)は仏学校のフランス語教師。石碑は南禅寺境内から移された。

関西日仏学館
稲畑勝太郎(いなばた かつたろう・1862-1949)君尊像 
大阪商工会議所会頭の稲畑が呼びかけ、大阪財界人が拠金したため、京都ではなく関西日仏学館となったという。

テーマ:京都 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/01/29(火) 07:10:18|
  2. Retro
  3. | コメント:0

総長カレー

総長カレー
せっかく京都大学に来たのですから、お昼は第24代尾池和夫総長監修の「総長カレー」を頂きました。
時計台1階のレストラン「ラ・トゥール」ではなく、正門前の「カンフォーラ」で提供しています。

総長カレー

テーマ:京都 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/01/29(火) 07:05:06|
  2. GOODS
  3. | コメント:2

百周年時計台記念館

百周年時計台記念館
百周年時計台記念館(ひゃくしゅうねんとけいだいきねんかん) 京都市左京区吉田本町
大正14年(1925)、京都大学の時計台として竣工。武田五一設計。
平成15年(2003)、創立百周年記念事業として改修される。

百周年時計台記念館

百周年時計台記念館

百周年時計台記念館

歴史展示室
歴史展示室 常設展「京都大学の歴史」 8つのテーマに分けて京大の歴史を綴っています。
展示品は全て複製品のため、撮影自由となっています。

歴史展示室
吉田キャンパスのジオラマ。 昭和14年(1939)当時の本部構内を150分の1で再現。

歴史展示室
戦前の学生下宿復元
昭和5年(1930)ごろの経済学部学生の部屋を想定し、窓から真如堂を望む吉田神楽岡の六畳間を再現しています。

百周年時計台記念館
右手のガラス張りの増設部分が「百周年記念ホール」。

テーマ:京都 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/01/29(火) 07:00:59|
  2. Retro
  3. | コメント:0

3館共通スタンプラリー

スタンプラリー
3館共通スタンプラリー キリシタン遺物をたずねて!

十五玄義図クリアファイル
2館のスタンプで「マリア十五玄義図」のクリアファイル。
3館のスタンプで絵葉書のプレゼントです。

テーマ:大阪 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/01/28(月) 07:00:34|
  2. GOODS
  3. | コメント:0

京都大学総合博物館

京都大学総合博物館
京都大学総合博物館(きょうとだいがくそうごうはくぶつかん) 京都市左京区吉田本町
9;30の整理券配布に開館前にこの行列です。

スタンプ

整理券
先着80名までのところ、51番でした。

京都大学総合博物館

テーマ:京都 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/01/27(日) 06:50:06|
  2. SIGHT
  3. | コメント:2

宝生院

寶生院
寶生院(ほうしょういん) 京都市東山区瓦役町515-1


寶生院
毘沙門堂

『都名所図会』
宝生院は本尊毘沙門天なり。
後白河法皇の宸影を安置す。

テーマ:京都 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/01/25(金) 07:15:18|
  2. Shrines
  3. | コメント:0

実報寺

実報寺
實報寺(じっぽうじ)京都市東山区五条橋東6-588
日蓮宗 多宝山

鳥辺野(とりべの)
鳥辺野は、東山36峰の1つ阿弥陀ヶ峰(鳥辺山)を中心にして西方に広がる山稜一帯を言う。
北は清水寺の南、当山(實報寺)を含む辺りから、南は今熊野観音寺の北、一条天皇皇后定子陵のある鳥辺野陵に至る地域を総称している。
平安時代以来の墓所として、北の「蓮台野」、西の「化野」と共に京都の三大墳墓地を成しており、鳥辺野の北部はもっぱら庶民の墓が多く、南部は皇族や貴族の墳墓地が多いのが特徴になっている。
藤原道長をはじめ、藤原家一族の火葬の地でもあり、源氏物語では光源氏の母、桐壷が葬送されたという設定である。
生田流箏曲の始祖 生田検校(1656~1715)の墓碑もこの地域にあり、豊臣秀吉の墓も阿弥陀ヶ峰の中腹にある。
徒然草にある「化野の露消ゆることなく、鳥辺野の烟立ちさらでのみ」の一節は有名である。  京都市


実報寺


実報寺
本堂

実報寺
要法寺開山本廟

実報寺
流祖生田検校之墓 「妙法 興隆院信入日寶」
正徳5年6月 平成21年6月再建。

テーマ:京都 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/01/25(金) 07:10:11|
  2. Shrines
  3. | コメント:0
次のページ

プロフィール

bittercup

Author:bittercup
近畿の社寺仏閣と旧跡を巡っています。

Translate

検索フォーム

Loading

月別アーカイブ

カテゴリ

Table of Contents (46)
BOOK (1275)
Shrines (1717)
Historic sites (739)
Retro (114)
SIGHT (382)
NEWS (185)
GOODS (86)
PC (39)
Lecture (18)
Greeting (14)
Blog (5)
TRAIL (8)

FC2カウンター

リンク