続・竹林の愚人 西本願寺

西本願寺

 総門
西本願寺(にしほんがんじ ) 京都市下京区堀川通花屋町下ル
浄土真宗本願寺派本山。 龍谷山 本願寺
本願寺は、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)で採択された世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約に基づき、「古都京都の文化財」のひとつとして世界遺産リストに登録されました。このことは、人類全体の利益のために保護する価値のある文化遺産として、とくに優れて普遍的価値をもっていることを国際的に認められたことになります。
本願寺は宗祖親鸞聖人によって開かれた浄土宗本願寺派の本山で、当初京都東山に創建され、その後各地に寺基を移しましたが、天正19年(1591)豊臣秀吉により寺地寄進を受けて現在地へ移ってきました。伽藍は移転後直ちに整えられ、寛永10年(1633)頃にはほぼ今日に近い姿となっていました。その後さらに明暦3年(1657)に黒書院、17世紀末に南能舞台を建立、宝暦10年(1760)には本堂を再建するなどの整備が進められ、今日も桃山文化を代表する建造物や庭園が多く残されています。
なかでも元和4年(1618)に造営された書院は、公的な接客の場である対面所(鴻の間)と私的な場である白書院とから構成された建物で、豪荘な書院造の携帯を踏襲しています。またこの東側に廃された虎渓の庭と呼ばれる枯山水庭園は、滝・渓流・海を表した単純明快な構成ですが、色石やソテツを用いるなど派手で大胆な桃山時代の豪華さが現れています。
滴翠園の池に面して建つ飛雲閣は3層の楼閣建築で、その外観は奇趣に富み、軽快で卓越した構成をもつ桃山時代の気風を伝えています。
   登録年月日 平成6年(1994)12月15日決定、17日登録   京都市


御影堂門


御影堂(重要文化財)  寛永13年(1636)創建。


阿弥陀堂門


阿弥陀堂(重要文化財) 本尊:阿弥陀如来像  宝暦10年(1760)再建。


経堂
経蔵は『一切経(大蔵経)』を収めるためのもので、内部には書棚をもった八角形の堂を設ける。この堂が回転する構造となっていることより、「転輪蔵」と呼ばれる。本願寺の経蔵は天海の開版による一切経で函数665、6323巻を蔵す。江戸幕府から真如上人の時購入され、慶安元年(1648)に江戸から到着した。その後邪寂如上人の時にいたって経蔵の建立が計画され、延宝6年(1678)関税。さらに寂如上人染筆による「転輪蔵」の扁額が掲げられている。大工は伊豆守宗俊(むねとし)。方5間1尺7寸・棟高6間2尺・軒2間1尺5寸・2重屋根で、屋上には古鏡千枚をもって造ったという銀宝珠をおく。正面に書棚の発案者とされる梁の居士、傳大士(ふだいし)の像、その左右に2童子及び8天像を安置しています。これらの像は渡辺康雲(こううん)の作ですが、寂如上人が自らその彫刻に当られたとも伝えられています。なお、内壁に貼られた腰陶板は、備前(佐賀県)伊万里の有田焼柿右衛門系の陶工によるもので、柿右衛門系としては最も初期の作で、2種類の龍を描いたものとなっている。  本願寺


太鼓楼
現在、本願寺境内の北東墨に絶つ太鼓楼は、旧来より時を報せたり、法要の合図として撃たれていた太鼓を備える重層の楼閣建築である。時を報せる太鼓は、山科本願寺において使用されていたことが知られており、江戸時代初期には境内の南東隅に太鼓を吊るした建物があったようである。その後宝暦10年(1760)の親鸞聖人500回忌に際して境内の大規模な整備が行われており、現在の多井湖楼はこのころに建立されたものと考えられている。なお、寛政元年(1789)に第17代法如(ほうにょ)上人の時に修復が行われ、この修復の時に新たな太鼓が備えられつこととなり、現在は2つの太鼓が残されている。
なお、古い方の太鼓は、胴部がツツジの木で作られたものとして著名で、奈良の西大寺の遺品と言われている。  本願寺


鐘楼(重要文化財)


飛雲閣 


龍虎殿


大玄関門


大玄関(重要文化財)
大玄関は、本瓦葺き入母屋造りの妻入りに唐破風を設けた南面する施設で、公式の行事などに際して、来客を迎えたりする折等に使用される。大玄関の創建年代については、宝暦10年(1760)の親鸞聖人500回忌の時にはその姿を見ることができるため、これよりあまり遡らない時期に造られたものと考えられている。
大玄関の前にある大玄関門は、第20代廣如(こうにょ)上人の弘化4年(1847)に新築されたもので、左右に門番屋を持つ重厚な門で、江戸幕府では10万石以上の大名家の格式に準じたものと言われている。さらに、門より南面側の平屋の木造建物は、当寺、馬を繋ぎおく所として使用されたもので、馬繋ぎとよばれている。寺院でありながら武家時代の遺風を偲ぶべき建築様式である。    本願寺


唐門(国宝)  日暮門


書院




『都名所図会』
本願寺 は西六条にあり。宗旨は親鸞聖人の弘法なり。(聖人の伝は末巻華項山植髪堂の所にあり)当寺の草創は亀山院御字、文永九年、聖人の息女覚信尼公(日野左衛門佐広綱卿の室なり)勅を蒙りて洛東大谷に始めて廟堂を建立す。(開山減後十一年に当る)亀山院勅願所として亀谷山本願寺の号を賜ふ。第二代如信上人(開山の嫡孫なり、善鸞上人の息にして覚信尼の甥)その頃奥州大網郷に居住す。故に覚恵法師(広網の子、母は覚信尼、第三代覚如上人の父なり)大谷の留守職となり、それより覚如上人第三世を継いで、後伏見院正安元年に勅願寺たるの綸旨を腸はる。第八代蓮如上人の時、宗義大いに繁昌し、宛も開山の在世に超えたり。
山門の衆徒これを妬んで寛正六年に当寺を破却す。また寺門三井の衆徒は蓮如上人に荷担し、近松寺を寄附し、聖人の影像をこゝに移す。これより蓮如上人は北国を経回し、越前吉崎に御堂を営み、北陸七州を化益し、その後文明十一年、山州山科郷に影堂を建立し、第九代実如上人に紅衣を賜はり、第十代証如上人のとき御堂を摂州大坂石山にうつし、十一代顕如上人のとき二品親王の勅書を腸はり、御門跡の号を勅許し給へり。また御堂を紀州鷺森にうつし、遂に天正十九年八月、六条堀川に移す。(委しくは『信長記拾遺』にあり)
本堂は開山親鸞聖人自作の影像を安置す。(この像は聖人在世の時彫刻し給ひ、息女覚信尼公へさづけ給ふなり。聖人の滅後、遺骨を細抹して漆に和し、影を潤色せり。故に骨肉御影と称す。坐像にして長二尺五寸余なり。また本堂は大谷本願寺のとき、紫宸殿拝領より御堂造りは紫宸殿の模形なり。堂前の高塀は内裏に同じ)南北の脇壇には前任大僧正その外歴代の画像を安んず。余間には九字十字の名号を安んず。寂如上人の筆なり。(毎年報恩講七昼夜の法会には八幅の絵伝、壇上にかくる)阿弥陀堂本尊阿弥陀仏は立像、長三尺余にして春日の作なり。脇壇には六高祖・聖徳太子・法然上人の画影を安んず。(当御門主法如上人の賛なり)集会所(法会執行の時、僧衆こゝに会す)転輪蔵(一切経を蔵む。額は寂如上人の筆なり)撞鐘堂(もとこの鐘は太秦広隆寺にありて少納言信酉入道の銘あり。由縁・鐘銘は『信長記拾遺』に委し) 鼓楼(この太鼓は大和国西大寺にありしなり。胴内にその由縁を刻む。豊心丹の主方は坊官下問氏にあり。これより薬を出だす)唐門(南の築地長辻にあり。この門はいにしへ豊国社にありしなり。人物・走獣等の彫り物、荘厳花美にして希代の奇物なり)虎間(四方に虎を画く)浪間(天井に波を画く。南の方に車寄あり。聚楽亭よりこゝに移す) 対面所(大広間ともいふ。絵は長谷川了渓の筆なり。前に能舞台あり) 自書院(小広間ともいふ。画は右に同筆なり。前に能舞台あり) 黒書院(画は狩野探幽の筆なり)その外、関雎殿、綺春舘、永安舘、桃仙舘等の殿舎高閣多Lといへども繁きによつてこれを略す。大仲居(台所をいふ。もと伏見城にありLをこゝに移す。入口の唐破風に大黒天の像あり。三つの俵を踏む)滴翠園(集会所の東にありて名区の十勝あり)高楼は飛雲関と号す。久代秀書公の時、聚楽亭にありしをこゝに移す。額は九条関白尚実公の御筆なり。閣上の画は霞の富士、中閣の画は三十六歌仙。ともに古法眼元信の筆なり。下を韶賢殿といふ。(飛雲闇の記は殿中の東にかくる十六世湛如上人の御作にして、当御門主法如上人筆を染め給ふ)  池は高楼を巡りて常に船を浮む。これを滄浪池といふ。竜背橋を過ぎて踏花場あり。この辺桜木数晶あり。胡蝶亭の傍には夜光石あり。嘯月坡は池の巡りの坡をいふ。黄鶴台は高閣の西なる御湯殿なり。醒眠泉は一名古醒井といふ。(洛陽七井のその一なり。当新御門主文如上人の碑の銘あり)艶雪林にも梅花多し。青蓮榭は茶亭にして、また澆花亭ともなづく。簡文が遊びし華林園に同じうして、鳥獣禽魚おのづから来って人に親しむの芳園なり。
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