続・竹林の愚人 原子力の未来
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原子力の未来


原子力の未来―持続可能な発展への構想原子力の未来―持続可能な発展への構想
(1999/05)
鳥井 弘之



産業革命以前のヨーロッパや日本の江戸時代以前の人々は、自然界の生産能力の範囲内で食料や生活に必要な物資を調達し、自然界の浄化能力の範囲内で廃棄物を処分してきた。
まさに循環型の社会を営んできたが、近代になると、自然の生産能力を上回って資源を使うようになった。
微生物が数億年かけて生産した石油を、現在の人類は百年程度で使い切ろうとしている。
さらに、使った資源のあらかたが廃棄物となって、自然の浄化能力をはるかに上回る勢いで出ており、様々な面でひずみが出るのは当たり前である。
地球温暖化問題も自然界の浄化能力を超えて二酸化炭素という気体廃棄物を大気中に放出した結果に他ならず、持続可能な社会から大きく外れてしまったのが現代だといえる。
現在の原子炉の安全思想は、止める、冷やす、閉じ込めるという三段階の概念で成り立っているが、深い安全性を追求するには、「止める、冷やす」という能動的な考え方を、「止まる、冷える」という受動的な思想に変更することである。
異常な高温を検出してポンプが水を送り込むシステムより、高温で溶ける容器に水を入れて炉の上部に設置する方が、深い安全性を実現したことになる。
すべてを太陽などの自然エネルギーで賄うべきだが、それまでの移行過程の資源として残されるのはプルトニウムの利用、つまり核燃料リサイクル路線の確立しかない。
社会と親和性の高い原子力技術が備えるべき条件は、生産地・消費地問題に凝集されているように思われる。
大都会では土地価格の関係もあり、ビルの地下とか脇の空き地に設置できることが望ましく、必然的に小型で、分散発電に適した炉ということになる。
分散設置されることを考えると、需要に応じて自動的に炉の出力をコントロールでき、無人運転も可能な技術が望ましい。
もし、大出力の発電所が発電を停止したら、送配電網全体に大きな影響が出るが、全体の送配電量に比べて出力が小さければ、送配電網に与える影響は小さく、小型・分散ということ自体がメリットになる。
小型炉の最大の特色は安全性にある。
第一の安全要因は構造の簡単さと部品点数の少なさである。
100万キロワットを1基の原子炉で1年間発電した経験時間は1年に過ぎないが、1万キロの炉100基で発電すれば経験時間は100年分に相当し、経験が積み重なり、歩留まりよく、しかも信頼性の高いものが作れるようになる。
そして、小型炉の一般的特色の一つは、炉心に入れる燃料の少なさである。
炉内の放射性物質が少ないということは、被害が危機管理システムの想定範囲内で済む可能性が高いことを意味している。
現在、地球の総人口は60億人で、その内の25%が先進国に住んで、総エネルギーの75%を使っている。
もし、途上国の人が先進国なみにエネルギーを使うとすると、世界のエネルギー需要は3倍に増える。
その上で世界の総人口が100億人となり、先進国なみのエネルギーを使うと、需要は現在の5倍程度になる。
省エネルギーと自然エネルギーをうまく使うことが非常に重要になる。
小型原子炉の技術を発展させると同時に、省エネルギーと自然エネルギーに関する技術を進めることが、移行過程をより容易にし、将来の世代が平和に暮らすことにつながる。
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  1. 2012/03/30(金) 07:00:10|
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