続・竹林の愚人 荒天の武学

荒天の武学


荒天の武学 (集英社新書)荒天の武学 (集英社新書)
(2012/12/14)
内田 樹、光岡 英稔

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光岡 英稔

ハワイはアロハ文化といって、来る者拒まず、去る者のこりなさいという感じです。
一度、家の敷居をまたいだら家族だ、みたいな文化で、とりあえずこつちへ来て飯食えと。
そこから会話が始まり、どれだけ満腹でも勧めてくる。
ハワイは相手を受け入れるところも、日本とちょつと共通するところがあります。
いろんなものが混在しているのも日本と似ています。
武術もそうで、空手と柔術と拳法とボクシングをミックスさせたカジュケンボーなんかいい例です。
体が丈夫で大きくて力が強い人が生き残るという体系で、技術と関係ないと思います。
あと拳法系で言えば、初期の移民の中に、中国武術系拳法のプロフェッサー・チャオや沖縄系拳法のジェームズ・ミトセがいました。
肘から指先を鋼鉄みたいに鍛えあげ、稽古の本番は道場ではなく、酒場でハワイアンとかサモアンにケンカを売るのが稽古だと弟子たちが言ってました。

ジェームズは典型的なハワイアンで、カメハメハ大王みたいな体格をしていました。
すぐケンカしますが、すごいなと思うのは仲直りもすごく上手なところ。
島だからそういう能力が養われたのかもしれませんね。
結構ひどい争いの状態になっても、とにかく話し合いに持っていける。
ローカルボーイ同士のケンカはだいたい疲れ果てて止めます。
やじ馬の中から、「もうそろそろいいだろう」と、お互いを引き離すとか。
その場その場で解決してこじらせない。

そこで問われるのは、まずは日常の自分ですよね。
ハワイにクリストファー・リー・松尾という人がいて、ある日、何気なくビーチを散歩していたら、酔っ払ってナイフを振り回している男がいたそうです。
相手とぱっと目が合うと、間髪を入れず、クリスはHey,you remember me?(覚えているかい)と言ったそうです。
相手は、「ああん?」という感じで睨めるように見たらしい。
クリスはOh,it's me. You remember at the party?(パーティで会ったじゃないか)と。
そしたら相手がOh!と言った。
クリスは少しずつ距離を詰めてHey,What's up,bro?と言ってハグした。
それからビーチにふたりで座って、ずっと男の話を聞いて、ああ、そうかそうかと。
聞き終わった後、OK.Bye.See you,again(また会おうね)って。
相手はもうナイフをしまって落ち着いていました。

そういうのがいたと思えば、ジョン・ファーストがある夜、街中を運転していたら、道路に飛び出してきた人がいた。
「危ないだろ」と怒鳴ったら、ナイフを持って向かって来て、ケンカになった。
そこでジョンは、自分の足にナイフを刺させておいて、そのまま殴り倒したそうです。
そういうナイフ術もあるんですね。
日本人にはクリスの話が受けるけれど、アメリカ人にはジョンの話が受けるんですよね。
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  1. 2013/07/18(木) 20:44:52|
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