続・竹林の愚人 田中36号墳

田中36号墳

田中36号墳

田中36号墳(たなか36ごうふん) 高島市安曇川町田中
田中古墳群は、泰山寺台地の東端に位置し、これまでの調査で43基以上の古墳が確認されています。
古墳群の中心には、継体天皇の父である「彦主人王」が被葬者とされる田中王塚古墳があります。
36号墳(6世紀後半)は、古墳群でも最も平野部側に位置する古墳で、近年の発掘調査では、九州の影響を受けた横穴式石室が発見され、武器・馬具・須恵器・ガラス玉、耳環などの副葬品が出土しました。
特に金銅で装飾された馬具が多く出土したことから、埋葬された人物はかなりの有力者であったとされ、継体天皇の擁立に尽力した三尾氏との関連が考えられます。

田中36号墳

田中36号墳平成19年に道路拡張工事に伴い発掘調査を実施しました。
現在、調査区は埋め戻され、埋葬施設などは、現地に保存されています。
墳丘 標高124mの台地上に位置します。
眼下に安曇川によって形成された沖積平野が広がり、墳頂からは、遠くに琵琶湖を望めます。
墳形は円墳で、直径24m・高さ4mを測ります。
埋葬施設 花崗岩の石材で構築された横穴式石室で、石室の全長は7.9mを測ります。
玄室の奥側には、玄室より幅広い遺骸安置空間(遺体を置く場所)を設け、仕切り石と小礫を用いて区画しています。
壁面には赤色顔料(ベンガラ)が塗布されていました。
横穴式石室は、玄室を仕切り石で区切るなどの構造や形態から、九州地方に類例が認められる「石屋形」との関連が指摘され、九州系の石室要素が加えられた可能性が考えられます。
出土遺物 石室内から副葬品の馬具や土器類が出土しました。
馬具は、玄室の右袖の隅にまとめられた状態で出土しました。
轡には、装飾的な鉄地金銅装鐘形鏡板轡と実用的な鉄製環状鏡板轡の2種類がありました。
鏡形鏡板轡の形状は、これまでに全国で出土した馬具類の中では、類例のないものです。
この他、須恵器。鉄鏃・鉄製刀子・滑石製紡錘車・鉄地金張耳環。ガラス玉・土玉など多くの副葬品が出土しました。
年代 出土した須恵器は、6世紀後葉~7世紀初頭の年代が考えられます。
このことから、6世紀後葉に築造、初葬が行われ、6世紀末葉~7世紀初頭にかけて追葬されたものと考えられ、当地域の有力豪族の墓と推測されます。
一方、当地域には、畿内の有力豪族が採用する家形石棺と多数の舶載品が副葬された鴨稲荷山古墳(前方後円墳:全長約60m:6世紀前半)が所在します。
このことから、当地域が6世紀を通じて畿内はじめ九州・日本海の地域と活発な交流があったものと考えられます。
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テーマ:滋賀県 - ジャンル:地域情報

  1. 2013/08/13(火) 07:15:09|
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