続・竹林の愚人 危ういハイテク機とLCCの真実

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危ういハイテク機とLCCの真実


危ういハイテク機とLCCの真実危ういハイテク機とLCCの真実
(2013/04/25)
杉江 弘

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ボーイング、エアバスといった現代のハイテク機の設計は、人間工学に立脚するという当り前のことも忘れたかのように進んでしまった。
人類は500万年前に誕生し、ゆっくりと足元を踏みしめるように進化の道をたどってきた。
そのため、人間の持つ本能はほとんど変わらず、どんなスーパーマンのような人でも凡人と同じようなミスを犯すことがある。
これに対し、航空の歴史はたかだか百年、ジェット旅客機誕生からはわずか半世紀しか経っていない。

航空機メーカーはコンピュータを武器にして急速な技術革新を成し遂げ、コクピットの自動化も押し進めてきた。
その結果、機体やエンジン、それに管制などの分野では安全性は大きく向上したが、自動操縦システムを中心としたコクピットの自動化はどうなったか。
メーカーは職人肌のパイロットでなくても簡単に操縦できると、これを航空会社への“売り”としてハイテク化を進めてきた。
しかし、それは時に複雑過ぎることもあり、また時には人間の本能を考慮してくれないものとなってきた。
人間工学的には、在来型のコクピットの方が安全面では優れていることは疑いようもなく、それを証明する一つにアメリカの大統領専用機がある。
使用機はボーイング747・200Bの改造機で、航空機関士と航空士も乗務して、火災やナビゲーション・トラブルなど、いかなる緊急事態にも対応できる仕様になっているのだ。

我々はコクピットのハイテク化の針を少し前に戻すべきである。
グラスコクピットでも、速度計や高度計はデジタルからアナログ計器に戻し、パイロットが瞬時に状況を判断できるようにすべきだ。
そのモデルはJALやANAのボーイング767にすでに存在している。
そして、パイロットの教育訓練についても、マニュアル(手動)で操縦できる能力、とりわけベーシック・マヌーバー(基本的な操縦技法)をこれ以上低下させないようにする。
エアバスA330の事故では、速度表示と失速警報が出たり消えたりしたため、パイロットはどうしていいかわからなかった。
しかし、機体がガタガタとパフェツト(振動)を起こしているのだから、明らかに失速状態なので、計器がどうであれ回復操作を行う必要があったのに、できなかったのである。

これまでのパイロットは五感を働かせて操縦するのが常識であった。
残念なことに、ハイテク機の事故でパイロットが混乱し、手動によって失速から回復させることができず墜落させてしまう事故がアメリカ以外の国々で起こっている。
このような状況を生み出している原因は、航空界の特殊な構図にもある。
メーカーはユーザーである航空会社、とりわけパイロットの意見や要望を開かず、一方的に設計する。
それに関わる技術者たちは飛行機を操縦したことがなく、テストパイロットが飛んで判断するだけだ。
1988年にフランスで開催された航空ショーでは、最新鋭のエアバスA320が乗客130名を乗せたデモフライトで森の中へ消えて炎上した。
原因はエアバス社の導入責任者でもあった機長が自動操縦システムが最後まで失速を防いでくれるものと信じて、手動に切り替えることをしなかったことにある。
エアバス社のテストパイロットが新しいロジックをよく理解しないで起こした事故は、1994年にツールーズで試験飛行中のA330でもあった。

これからは、パイロットの意見をメーカーに上げて、必要ならアナログ計器を一部に採用したり、自動操縦システムにも注文をつけるといったことも行わなければならない。
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  1. 2013/08/31(土) 07:00:59|
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コメント

いよいよ九月です。旺盛なご執筆に敬意を表します。

■bittercupさま。
いつもながら、旺盛なご執筆に敬意を表します。
いよいよ九月です。
今年の夏は「振り回され」ます。
今日も台風か、台風くずれの熱低か、いずれにしても
豪雨が予想され、蒸し暑いです。
内外ともに問題ふくみで、混迷を深めてます。
おだやかな生活になってほしいものです。
九月も、よろしく。
  1. URL |
  2. 2013/08/31(土) 10:31:15 |
  3. sohya #-
  4. [ 編集 ]

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