丘陵の南斜面に築かれた円墳で、径約55m、高さ13m、南面に横穴式石室が開口している。 石室は巨大な花崗岩を使用して構築している。 羨道は長さ10m、高さ2.0m、幅1.8m、玄室は長さ7.0m、幅3.3m、高さ4.5mに及ぶ。 玄室内には刳抜家形石棺があり、また組合石棺もあったが完全に破壊されていた。 石室内は盗掘されていたが金銅製の馬具、武器、装身具、土器等の副葬品が多量に残されていた。 当古墳は馬見丘陵では数少ない横穴式石室を有する古墳として重要であるばかりでなく、県下でも最大級の巨大な横穴式石室として学問上きわめた貴重な古墳である。 なお古墳の被葬者は敏達天皇(538~585・即位572~585)の皇子、押坂彦人大兄王であろうとする説がある。 |
Author:bittercup
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